高血圧について

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高血圧症 国内2,000万人

九州でも、朝夕めっきりすずしくなってまいりました。寒波は確実にやってきています。すでに一部の地域では降雪のニュースも聞かれるようになりました。これからどんどん寒さが増すのかと思うと、憂鬱ですが、寒くなって多くなるのが、寒さによる血管の収縮に伴う疾患です。今回は、日本中に蔓延する高血圧を中心に血圧・血管・血液などについて情報を集めてみたいと思います。まずは、血管や血液のデータについて。

 

●血管に付いて
成人の血管について。
全血管の重さ: 体重の3% (体重50kgの人で約1.5kg)
総延長: 約90,000km (地球を約2周)
血管内腔の表面積: 6,300平方m
大動脈: 長さ約45~50cm 太さ内径約2.5cm
大静脈: 太さ内径約3.0cm
毛細血管: 長さ約0.5~1mm 太さ約0.006mm

 

●血液に付いて
血液の総量: 体重の8% (体重50kgの人で約4000ml)
1秒間の血流速度: 大動脈 約50cm 小動脈 約30cm
(安静時) 大静脈 約25cm 毛細血管 約0.5mm
出血の致死量: 全血液量の約2分の1
赤血球の寿命: 血管内で約120日
白血球の寿命: 血管内で約3~5日
血小板の寿命: 約7~14日
日本人の血液型の割合: A型約40%
O型約30%
B型約20%
AB型約10%

血液の循環に付いて

心臓の収縮により、一定の圧力と速度を与えられた血液は、肺をまわる循環と、そのほかのからだの部分を循環する動脈によって、毛細血管の流域にまでとどけられます。そこで、ガス交換や物質代謝が行なわれたのち、静脈に集められて心臓にもどります。

血圧の基礎知識

血圧に付いては、いろいろとおもしろい説明がありましたので、そのなかから2つをポイントをしぼってご紹介します。

血圧とはなに?

心臓を持つ生きものには、その生き物のの『血圧』というものがあります。これは心臓というポンプから送り出される血液が動脈というパイプにかける圧力の事です。このポンプが常に一定の勢いで血液を送り出す仕組みであれば話は分かりやすいのですが、心臓はそうではありません。胸に手を当てて見ましょう。ほら、ドックンドックンしてる でしょう?心臓というポンプは常に一定の量の血液を送り出 しているのでは無くて、ドッカンドッカンと波状的に送り出しているのです。当然、ポンプにつながっているパイプ(動脈)にもドッカンドッカン形式の圧がかかるワケで、これが血圧に上と下が出来る理由です。

上の方の血圧を専門的には収縮期血圧と呼びます。心臓が収縮した時に記録される血圧だから。でもって、下の方の血圧は拡張期血圧です。心臓が拡張した時に動脈にかかっている圧、という事です。この血圧は水銀の高さで表現されます。つまり、mmHg(ミリ水銀柱または、ミリマーキュリー)という単位 です。

どこまでが正常なの?

血圧の正常値はWHO(世界保健機構、1978)で設定された数値があります。ここでは、正常の血圧(単位 mmHg)は、収縮期で140未満、拡張期で90未満の両方を満たすものとされています。昔のように『自分の年齢に○○足して”』とか『血圧の上と下の差が○○あれば”』というような基準はありません。では高血圧と判定されるのは、血圧がどのぐらいになった時でしょうか。これは、収縮期血圧160以上、拡張期血圧95以上のいずれか、または両方を満たす時とされています。 (後略)

また、他のページでは「血圧とは?」の問いに対して、こう解説しています。

血管の中の圧力を血圧と言います。ではこの血圧は何で決まるでしょうか? 中学生の物理を思い出して下さい。オームの法則だったでしょうか?下記の公式を覚えていませんか?

電圧 = 抵抗 x 電流

電圧は抵抗と電流で決まります。血圧について同様に考えてみましょう。

血圧 = (血管)抵抗 x 血流(量)(血流量 =  1回心拍出量 x 心拍数)

ということになります。従って、血圧が高い(高血圧)ということは、血管抵抗が高いか、血流量が多いかどちらかということです。例えば、年をとってくると血管の弾力が低下し、血管抵抗が上昇し血圧が上がると考えて良いと思います。しかし、個々の患者さんで血圧の上昇する原因は違ってきますので、各々にあった治療をするために、血圧が何故上がっているか考えることは重要です。

なぜ血圧が高いといけないのでしょうか?

血圧が高い状態が続くと正常血圧の人にくらべ血管の動脈硬化による合併症を引き起こす確率が明らかに高いということです。動脈硬化の合併症とは、脳梗塞、心肥大、心筋梗塞、狭心症、腎不全などです。この合併症を防ぐために血圧は下げておく必要があるのです。血圧はかなり高くならないとメマイ、肩こり、頭重感等といった症状は出てきません。高血圧の症状があれば治療しないといけないのは当たり前ですが、「自分はもともと血圧が高い方で、何ともないので治療の必要がない。」と言う患者が時々いますが、ある日突然合併症が起きたら大変なのはいうまでもありません。(後略)

高血圧の検査

高血圧のほとんどは原因不明の本態性高血圧症といわれるものですが、僅かの患者で何か病気のために高血圧になっている場合(2次性高血圧症)があります。例えば、甲状腺機能亢進症や腎血管狭窄による高血圧などです。まず、高血圧の原因となる様な病気がないかどうか調べます。ほとんどは、血液検査で原因となる病気は調べることができます。また、高血圧の合併症がでていないかどうか、調べます。(後略)