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胃に関する疾患について

代表的な疾患

年末年始での食べ過ぎや飲み過ぎで胃の調子をおかしくしてしまったという経験はありませんか?また、食べ過ぎや飲み過ぎ、過度のストレスなどにより胃の機能が低下すると、食べたものを送りだすのが遅くなり、胃に長くたまってしまうことがあります。食後の「胃もたれやむかつき」などの不快な症状は、こういった胃の不調によるものです。
また、胃ガンは日本人のガンによる死亡者の3分の1を占めています。集団検診や技術の向上などで早期発見の率が高くなっていることから死亡者数は減少傾向にありますが、依然として日本人に最も多いガンといえます。

胃下垂の人は痩せる?

胃下垂は病気ではなく、胃の形の一種です。日本人の胃の形は、以下の様に大きく2つに分けられます。

緑色の破線は胃角がヤコビー線上にある軽度の胃下垂。
黄色の破線は胃角がヤコビー線より極端に下がった重度の胃下垂。

牛角胃 肥満や欧米人に多い形(肉食型)
鉤状胃 日本人の大多数がこの形(草食型・胃下垂はこれが変化したもの)
胃下垂とは、ものを食べた後、胃がその重さに耐え切れず垂れ下がり、骨盤の上を結ぶヤコビー線よりも、胃角 (小彎の最低点)が下にのびてしまった状態のことで、胃を支える筋力や脂肪の少ない痩せ型の人などが胃下垂になる。ですから胃下垂でやせるというよりは、 やせたから胃下垂になるのです。胃下垂になると上手くものが消化できず、胃の中にものが溜まった状態が長く続き消化不良になってしまいます。その結果とし て栄養分の吸収機能が低下するのです。

代表的な胃疾患

心臓はその[働き]により、普段から多くの酸素を必要としているので、酸素欠乏に非常に弱く、もし冠状動脈が動脈硬化によって血液がうまく流れなくなると、その血管の周りの組織が壊死してしまいます。血液の届かなくなった心筋は6時間でほとんどが壊死します。これが心筋梗塞です。
そのプロセスは、動脈の管を形づくる外膜・中膜・内膜のうち、内膜あるいは中膜にコレステロールやカルシウムがたまって厚くなり、血管内腔がせばまる、この状態をアテローム硬化といいますが、そこへ血液の凝塊が詰まって(血栓)、とつぜん血流が妨げられ、心筋の組織がやがて死んでしまうというものです。

病名 症状、特徴
胃炎 胃粘膜の炎症。胃炎は、粘膜傷害の度合いに応じて、びらん性と非びらん性に分けられる。また、胃の中のどの部位で生じているかによって分類することもできる(例、噴門、胃体部、前庭部)。胃炎はさらに、炎症性細胞の種類によって、病歴的に急性と慢性に分けられる。
急性胃炎 食物、アルコール、薬剤、感染など、種々の原因でおこる胃粘膜の急性炎症。典型的な症状は、急に起こる上腹部痛、吐き気、嘔吐、発熱など。胃前庭部と胃体部の粘膜の多形核細胞の炎症によって特徴づけられる。
慢性胃炎 ある程度の萎縮(粘膜機能の喪失を伴う)や化生を意味する。胃前庭部で主に起こり、続いて胃の細胞が失われてガストリン(胃液の分泌を促すホルモン)分泌が減り、または胃体部で起こり、酸分泌腺が失われ、酸、ペプシン、内因性要素が減少する。
胃潰瘍 種々の原因によって、胃粘膜下層を越えて深い部分にまで組織の欠損を生じたもの。漿膜層を破った場合は穿孔といい、手術が必要となる。上腹部痛、吐き気、嘔吐、食欲不振などが主な症状。
胃ガン ガンの進行程度により早期ガンと進行ガンとに、また、ガンの病理組織像によっていくつかのタイプに分類される。症状も胃炎や胃潰瘍と同じことが多く、ガン特有の症状をみいだすことは困難である。早期ガンでは明らかな自覚症状がないことのほうが多い。
胃ガンは胃の内面のあらゆる部分から生じ、胃の壁を通り抜け、他の器官へ拡がることもあります。胃壁に沿って食道や小腸へ拡がることも起こり得ます。ま た、胃壁を通り抜けてリンパ節や、肝臓、膵臓、大腸などの器官へ拡がることもあります。胃ガンは肺、鎖骨上のリンパ節、卵巣などの遠くに存在する器官へも 転移します。

胃薬の服用に関して

胃が痛くなったり、もたれたりした時、私たちは胃薬を飲みますが、その胃薬は大きく分けて2種類あります。

制酸薬 出過ぎた胃酸を抑制する。食前、食間に服用。
消化薬 消化を助けるための促進剤。食後に服用。

風邪薬や鎮痛剤で胃が痛くなるのは、薬が胃の粘膜に障害を与えるからです。 また、体調や年齢などの条件により胃粘液量 は減少したりしますので、薬の影響を受けやすく、痛みなどが感じやすいのです。風邪薬や鎮痛剤などは、服用される際の用法・用量や使用上の注意をよく読む ことが重要です。