ビタミンについて

序文

美味しい?ビタミンのハナシ

「カロリーオーバーの栄養失調」などと言われている現代食。健康のためには5大栄養素(たんぱく質、糖質、脂 質、ビタミン、ミネラル)をバランスよくとることが重要なのですが、カロリーの元である糖質・脂質が所要量を超え、逆に身体の機能を整えるビタミンや、細 胞を作るのに必要なたんぱく質・ミネラルが不足しているといわれています。
 伝統的な日本の食生活とは、栄養学的に非常にバランスのとれたものでした。魚介類や、豆類・緑黄色野菜、ごぼうやサツマイモなどの根菜類を中心としたも のだったのが、生活様式の変遷と共に欧米化していき、肉食の占める割合いが増加し現在に至っています。さらに、最近の野菜の栄養価の低下(見かけの良さに こだわり、農薬・肥料を乱用したことなどによる)も見逃せません。

第6次改定日本人の栄養所要量は 厚生労働省(当時は厚生省)が平成12年度から16年度の間使用するものとして改定もので、特に健康に重要と思われる成分別にその1日当たりの所要量を示 したものです。今回の改定で注目されるのはビタミン群やミネラル群が策定栄養素として加えられたことでしょう。殊にビタミンについては、これは単純に民間 におけるブームに後押しされたということだけでなく、ビタミンの研究が進み、その効用が立証されてきたことにもよるでしょう。その反面、各メディアに頻繁 に取り扱われるようになったビタミンが、摂り方次第ではかえって健康を害する場合もあるという意味において行政としてひとつの指針を出さざるを得なくなっ たということでもあるといえるでしょう。今回の改定において、過剰摂取による弊害が認められる成分についてはその上限が設けられています。この弊害につい ては「ビタミンを摂るということ」で触れていますのでご覧になってください。また各ビタミンの情報を一覧にした「ビタミン情報チャート」や皆さんのビタミン摂取の度合いを調べる「ビタミンチェック」、特集などビタミンについて様々な角度から取り扱っています。少しでも皆さんの健康的な生活に役立てば幸いです。