自分の身体を知る

呼吸器

データ・機能

呼吸器系は生きるための酸素を体内のすべての細胞に取り込むシステムです。 人間が生きるためのエネルギーは、体内で栄養素を燃焼させることによって得られます。栄養素を燃焼させるには酸素が必要であり、その燃焼の結果として二酸化炭素が生成されます。呼吸器系とは体に必要な酸素と、体内でできた不要な二酸化炭素のガス交換を行なう呼吸に関する器官系。 鼻腔(→ 鼻)、咽頭、喉頭、気管、気管支、肺の一連の器官のことです。

呼吸器系に関わっている臓器といえば肺と心臓が挙げられます。皮膚も呼吸をおこなっていますが、呼吸器系の中には含みません。 酸素を補給した血液は、心臓から全身に送られてからだの隅々に酸素を供給し、二酸化炭素や老廃物を受け取るということはこちらでも述べた通りです。

こちらでは、肺を中心に呼吸器系の仕組などについて説明したいと思います。また、呼吸器系に関する疾患についてはこちらで紹介していますので、併せてご覧ください。

各器官の参考データ

咽頭 長さ約12~15cm

各呼吸器の位置

喉頭 長さ約3~4cm
気管 長さ約10~11cm
左右径約1.5cm
気管支 長さ:左主気管支約4~6cm
右主気管支約3cm
重さ男性平均約1060・
女性平均約930・
1分間の呼吸数(安静時) 新生児約40回、5歳児約25回、25歳約15回、
50歳約18回、成人平均約15~18回
肺活量 男性約3000~4000ml
女性約2000~3000ml
成人の1分間あたり酸素消費量と二酸化炭素産生量 安静時:酸素250ml、二酸化炭素200ml
運動時:酸素1000ml、二酸化炭素800ml。

肺の構造

気管は左右の主気管支に分岐して肺に入る。気管支は以後不規則な分岐を繰り返しながら次第に細くなり、肺胞にいたる。肺胞は酸素と二酸化炭素の交換が行われる球形の組織で、その数は両肺で6億個になる。肺の殆どがこの分岐の過程に使われています。肺には葉間裂という区画のの境があり、それぞれの気管支枝がガス供給を分担する範囲により、右肺は、上葉、中葉、下葉の3つ、左肺は上葉、下葉の2つの肺葉に分けられ、肺葉はさらにこまかく肺区域に分けられます。

肺の働き

肺と心臓間の血液循環は肺循環と呼ばれ、心臓は、全身から右心房へ戻ってきた静脈血を右心室から肺動脈を介し て送られてくる静脈血中の赤血球から二酸化炭素を取り、新鮮な酸素を与えて動脈血にかえます。動脈血は肺静脈を介して左心房にもどり、左心室からふたたび 全身へと送られます。

呼吸器に関する疾患について